ミシマダブル わが友ヒットラー

観てきました。
斗真がヒットラー、東山さんがその友人であるレーム、あと平幹二郎さんと木場勝己さんとキャストは4人だけ。
同時期に「サド公爵夫人」という別の演目も公演しているので、膨大なセリフを覚えるだけでも大変だったんだろうなと。
ヒットラーという人はこういう場で書くことがはばかられるほどの人物なんだけど、斗真は凶器じみた部分とトップに立つ人特有の哀愁みたいなものを頑張って演じていたんじゃないかなと思います。表で狂気、背中で哀愁を感じたよ。
最初のシーンでは部屋の内側が観客側だったので、外に向けて演説をしているヒットラーの後姿を見ることになるんだけど、声が届かないのね。そりゃ後ろ向いてるからしょうがないと思うんだよ。演説の内容は伝える必要がないものなんだろうし、そこも含めての演出だと思いつつ、蜷川さん酷いとちょっと思ってしまった。



ヒットラーがトップに登りつめるために友人を裏切る。裏切りを周囲も気付いていて、レームに進言する人までいるのに頑なにヒットラーとの友情を信じ、最後に命を奪われてしまうレーム。どこまでが史実なのかわかりませんが、悲しい現実だなと思う。



初のナマ東山さんは美しかったです。テレビのまんまだった(笑)。



平さんと木場さんがやっぱり圧倒的にうまくて、長ゼリフも上手な抑揚のおかげでちゃんと届くんだけど、東山さんと斗真は途中で何言ってるかわからなくなるところや聞き取れない言葉がちょいちょいあったり。斗真はドラマや映画でも見ていたいけど、ちょいちょい舞台をやることで発声が安定することもあると思うので、舞台のお仕事も入れていって欲しいな。



お芝居の内容からか震災の影響からかカーテンコールも笑顔はなし。
お手ふりくらいしてくれてもいいのにね。



中止になるんじゃないかと思っていたけど、ジャニ主催じゃないからかな。
多くのスタッフ、キャストさんたちが家族を関東に残していているだろうし不安もあったと思います。そんな中、予定通り開演してくれたことに感謝。